日付:2025年6月24日

著者:イルミナカレッジ浜松校

読書は毒書、独書

日付:2025年6月24日

著者:イルミナカレッジ浜松校

カテゴリー:イルミナブログ

読書は毒書、独書

こんにちは!読書は毒書、独書。イルミナカレッジ浜松校 支援員のMさんです。 先日「金閣寺」を読み終わりました。 三島由紀夫が実際の事件に触発されつつ自身の内面をも描いた、有名な本ですね。

読めてなかったので気になってたんですが、ついに読めたよ!

吃音と自らの劣等感に苦しむ青年・溝口と、その内面を描いた作品です。

この溝口の挫折感や自らを嘲笑する姿、自分以外の周囲がみんな輝いて見える様子、もう恐ろしいくらいまでに「わかる」部分と「わからん」部分、「アホか」な部分、とにかく複雑な思いで読みました。

彼にとって金閣寺は、醜い自己の存在を脅かす「絶対的な美」であり、その美に縛り付けられます。 時代的な背景も無論ありますが、溝口はとにかく自分に対して嘲笑的、挑戦的、破滅的なところがあります。そりゃもう読んでる方がつらいくらいだ!

彼にはリフレーミングとかの必要があると感じました…。

終戦直後の混乱期、既存の価値観がすっかりひっくり返っていく中、身近な人の死や変わった友人などとの交流を経て、溝口の中のクソデカ感情が育っていきます。

金閣寺への執着は、彼自身の存在証明でもあり、彼を縛り付けるものでもありました。 そして彼はついに・・・ ラストのラストは思わず「なんでやねん」て声が出た。 もしかして「毒書」体験になるかもしれませんが、「劣等感」という言葉にオツ・・・と反応する諸兄にはお勧めです。 皆さんも、昔気になった作品を思い出してみてください。 そして、読んでみてください。 物語が、そして自分が、ちょっと見えてくるかもしれませんよ。 就労支援事業所では、まず体調を整え、毎日通えるようになることを目的にしてみて欲しいです。 最初は図書館代わりに本を読みにくるだけ、でも構わないと思います。 せっかくの場所ですから、上手に場と支援者を利用してくださいね~!